旅行スイスの自歩道

2013年08月21日

’13年度第2回自活研

遅くなってしまった。
去ること数日。先日自活研の研究会に参加し、講演を聴いてきました。

「101回へと踏み出すツール、最初の一歩に向かう国内自転車界」
と題し、宇都宮ブリッツェン監督、栗村修さんのお話でした。
IMGP1206

そのほとんどがドーピングに関する内容で、それだけシビアな問題なのだと遠い話しではないのだなと改めて感じました。

(私見:こと、何かにつけ服用薬の多くなる障がい者、その管理はどのようになっているのか観客の一人として具体的な話しを見聞きしする機会は殆どなく、たまに違反者のことを聞くのみ。しかし、お話を聞けばある意味合点してしまうことの不条理さ。)

ツールの最初は不眠不休の過酷なレースだったこと、参加者も体力自慢の強者揃い。
その過酷さ故、”入れて”しまうのは覚せい剤であったとのこと。今でいえばエクストリームゲームに近いイベントであったとか。

そしてそれは、戦場へ出兵する兵士のようであり、その覚悟、その勇士を試す場であることは今も続いているとか。

(私見:アメリカのwebページなどでハンドバイクが負傷兵の更生プログラムに利用されていること、そこから選手が生まれるであろうことが、ここから想像できしまうことが怖い。)


そして、そのツールの運営に話しが進み、こちらも最初は新聞社の販売促進のためのイベントから事を発したこと。
スタジアムなどの施設への動員ではなく開かれた町でのイベントであることにより、観客からの入場者収入などがないにも関わらず、放映権、スポンサー、誘致それらの収入により運営がなされていること。
そのための会場運営のためバス隊などの機動性の高い移動手段を利用していること。(それが為に今年はゴールにバスが立ち往生したことは記憶に新しい)
これらがパッケージとしてその運営が確立していること。

そして、そのイベント「Le Tour De France」が市民権を得たこと。

運営団体、A.S.O
http://www.aso.fr/us/tour-de-france.html

その A.S.O と UCI との関係。
そのUCIもまた運営上不都合が生じている部分があること。


そして再びドービング。
先の覚せい剤から始まり、次世代として筋肉増強(ステロイド)、そして血液改善(EPO)へと進化(!?)していく。
これらは体力増強と同時に検査体勢の不備をつく方法が広まることのイタチごっこが今に続くのであるとのこと。

その解決法の一つとして、バイオロジカルパスポート(生体パスポート)という手段がとられ、平常の状態から異常を察知しドーピング察知につなげるのだそうだが、これもその経済的な面から、主要な選手やグループのみが対象になるため、下手をすると市民大会、市民アスリートが一流アスリートの成績を越えてしまう結果につながる恐れもあるのだとか。

とはいえ、そのドーピングの可能性をゼロにし、まったくのクリーンにすることがもはや難しいことなので、それだけゼロに近づけるか、それを目指し、評価することの方がどれだけ健全かと訴えられてました。

先のEPOという血液改善法については赤血球の量を増やし酸素供給量を増やす方法であり、ちょうど高地トレーニングをすることと同じ効果を持っているとのこと。
それであれば、「コロンビアの選手など高地の選手がどれだけ活躍しているか」これがそのレースがどれだけクリーンなのかを測る指標にもなるのではないかとのことだ。


次に今後求められる自転車イベントの姿を訴えられ、要点としては、「統括団体の存在」「リーグ化」があり、それを総合すると「自転車レースのチャンピオンシリーズ構想」という方法があるだろうと。

もちろんそれにはメリットもありつつ、デメリットもあるだろう。状態が固定化長期化することによる癒着の問題などが考えられる。

メリットして、収入の還元としての賞金の在り方。また、その分配の仕組みづくりがあるだろう。
しかし、活性化のためには先の初期型のツールに象徴されるような「一発屋」の存在もまた重要であるだろう、と。

現在の日本の自転車界を表せば、

JCF --- -自転車競技連盟(都道府県)
  I +-高校体育連盟
  I +-大学連盟
  I +-実業団
  I +-プロ協会
  I+---クラブチーム
   +-地域チーム

とそれぞれが独立していた(ところからやっと並列化)してしまい、ピラミッド構造を構成することはなく、それが故に統括することができなくなっているのが現状である、とのこと。

そしてこれからの運営に求められる考え方として、
1)才能のある人材発掘
2)育成システムの構築
3)精神力の鍛錬
4)経験の蓄積
がこの順位であるはずだと。

しかし現状を見てみると、それらが正反対に
4)経験の蓄積(ともかく走ってみる)
3)精神力の鍛錬(ともかくがんばってみる)
2)育成システムの構築(何が原因か後で考える)
1)才能のある人材発掘(けっきょく才能だと悟る)
という順に運営されてしまっているからこそ、世界に通じる人材育成に至っていない、とのこと。


次に、ならばその現状に対して、壮大な事業計画を持ちそれを実行できる仁愛がまず求められうだろう、と。
そう、リーダーの存在である。

事業計画から、それを実行することが社会貢献となり、ひいてはそれこそがビジネスとなるだろう、と。

そのビジネスを実現し、発展させるためにはどうするか。
そのためには事業のスペシャリストの存在が必要だろう。

そして他のスポーツ(野球、サッカー)などと肩を並べ、競争できる存在にならなくてはならない。
(例えば一発屋としての)夢を売りにするのではなく、誰でも納得のいく内容となること。

プロとしての存在。チャンピオンリーグ構想もここにつながる。

それこそが目指すことができる出口の存在であり、例えば競輪選手だけという間口の狭い存在だけにする必要はない。



以上が私の切り口での聞き方でした。

この講演で納得ができたことがあります。
テレウス社のページあるハンドバイクのチームの存在。

●世界のハンドバイクチーム
http://www.terreus.co.jp/10_link/03_link.htm

ただし、勉強不足でもあり、その状況と言うか世界観まではわからない。
たとえば、チームでないとイベントに参加できないとか、補助金とか、保険とか。

そんなこんなの自転車界の運営というテーマ。
現役の学生さんとか、研究論文など良い題材になるのではないかなと思いますよ。

そしてこらから先、日本に於いてのハンドバイクはどのような形で、ニッポン社会に、自転車界に、世界に参加していくことができ、どのような理想を描くことができるのだろうか。

「そんなことより」と棚に上げられたハンドバイク。
それに対してあくまで戦士として戦っているハンドバイク。
その差は歴然。そして必然だと思っている。

問題は障がい者だけではないだろう。
どうか健常の人たちが真正面に自転車と向き合ってくれれば、もしかしたその切り口ができるのではないか。それが自分の原動力なのです。

きっとそのような差がyoutubeで見えるハンドバイクの世界観の差なのだろうと、勝手に想像して、終わり。

tetchin01 at 23:10│Comments(0)TrackBack(0)

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