高齢者予備軍修行

2015年01月24日

傍聴3

さてさて、先日は3回目になる「横浜市自転車等検討協議会」の傍聴に行ってきた訳で。

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議題は【とめる】と【はしる】。



かつて全国2位と聞いていたので、改めてその状況を見てみると、おおよそ4位になっていた。
とはいえ、東京都は区別なのが気になるケド。

内閣府>駅周辺における放置自転車等の実態調査の集計結果 平成26年3月
http://www8.cao.go.jp/koutu/chou-ken/h25/kekka.html
3.駅周辺における自転車の放置状況

結局、駐輪は永遠のテーマなんだろうなと思う。

ただ、事実として改めて知ったのは、
○横浜市には駐輪場の附置義務(駐輪場を作る義務)がないということ。
○駐輪用途の主体は通勤通学であり、買い物その他の用途は対応していないこと。



確か街づくりの取り決めでは駐輪場そのものの設置は決められていたと思った(詳しく調べていないので無責任なコメントをご容赦)が、駐輪場については今さら作るべき土地がない、と。
それはそうだと思う。

主要な駅ほど、そして込み合えば込み合うほど、自家用車でもなく、バスでもなく、自転車を使う。
自転車を停める場所がないから、テキトウに停める。
そして扱いは、放置になる。
この無限ループ。

この協議会の最初にあった議長の問いかけを思い出す。
「自転車を推奨するのか?規制するのか?」

正直な話しとして、ハンドバイク的には「対岸の火事」な訳で。
2階建て、地下などで階段移動しなくてはならなかったり、
持ち上げや小径に合わない機械のスタンドを使わなければならなかったり、
どうせ普通自転車用に作られた施設をハンドバイクで利用できる可能性は五分五分くらいにしか思えない。

とはいえ、景観を重視する考えの中でキレイに片付けてもらい、その余った場所に「特権として」地上への駐輪をさせてもらえれば良い訳で、自動車でいうところの駐車禁止除外の取り扱いを制度化できれば良い。
そのためにはこちらも知恵をひねる必要もあるだろうと。

結局のところ、主要駅には機械式駐輪場が良いだろう、という方向でまとまったのかと感じた。


この他にも地上型でさらに「見せる」タイプもある。
モバイルエコサイクル>http://www.giken.com/ja/developments/mobile_eco_cycle/



一通り話しを聞いた個人的な感想。傍聴席からは声が出せなかったからね。
今後の方向性として大まかに言って、「集中と分散の使い分け」かと感じた。

集中とは、中・大規模な駐輪施設の整備。
分散とは、もっと身近な台数で言えば5台くらいの小規模なスタンドを数多く用意する。

とはいえ、街中に駐輪スタンドを多く置くというのは放置対策との矛盾が生じてしまって行われることは無いだろう。
その結果、今回の協議会でも結論として言われることとして「自転車利用の抑制」があり、その代替としてバスなどを利用するという。

ならば、バス停と駐輪場の融合なんてのも悪くない。
検索してみれば、「サイクルアンドバスライド」という言葉でいくつもの取り組みがある。
特に丘陵地帯の坂が多い地域にとってはかなり有効な手段になるだろうと思う。

自転車を活用しても抑制しても、やはり永遠のテーマなのだろう。



さて、【はしる】。

2時間の会議中、残り時間40分ほどになったところから始まり、次回に分けて話される内容。
先ずは事務局からの説明。
自己状況のグラフより横ばい状況の説明と、事故率のイラストからの説明。

傍聴の印象として、ママチャリでさえ乗らないと思われる方達の話し合いの中からどのような計画案としての結論が出るのか、期待と不安。
もちろんサイクルライフナビゲーターとの対比と協調がどのように組み合わさるのかが見もの。

こちらもその象徴的な話しとしてレーンの話しになると思われる。
レーンの整備を優先してその結果を残せればいいとは思う。
ただ、こと横浜市内の自転車計画として考えるにあたって、本当に必要なのは、国道・県道・市道の共有にあると思うが、その垣根が一番乗り越え辛いのだろう。

例えばこのようなところ。
ここは県道であるため市は触れません、ということであればその迂回ルートを示すことができれば良いと思う。
ちなみにその迂回ルートに最適なのが河川管理道路。(そこも県の管轄なのは皮肉か)



会議中、みなとみらいの話しもでたものの、車道も歩道も整備され、一応は完成された街をまたツギハギだらけの街にすることに意味は無いだろう。むしろ、何もしないで放っておいた方がある意味、淘汰される部分もあるのではないかと思う、というのは無責任過ぎか。

まずは危険な場所の洗い出し作業ができて、それに対する方法を見つけるにあたって国県市の役割を考え、レーンに限らずゾーン化(「ゾーン30」の概要 警察庁交通局https://www.npa.go.jp/koutsuu/kisei32/H25_zone30.pdf)などの新しい方法も取り入れて良いと思う。

次回以降、どの様に話しが展開するのか興味津々である。




ところで、最近、レーンを至上主義にすることへの疑義や否定する記事を読み、自分には到底及ばない専門的な内容にこれまた勉強になった。

次回の議題を傍聴するまでにまとめておきたい。
一つの前提として、ハンドバイクの走る環境として「バイクレーンが車道にあること」を今は念頭にして道路を見ている。
反面、12インチもしくは16インチで組んだハンドバイクを遅いスピードで「車いすの延長として」歩道を利用する方法をする場合もある。

何が言いたいか、ハンドバイクという3輪を自転車として利用するには歩道を走ることは怖い、ということ。
それは、波打ち歩道と呼ばれる車道からの流入のための切り下げであったり、街路樹の根の隆起やブロック、危険回避のための急ハンドル、などの運転に関する危険。
合わせて、歩道橋、地下への誘導のための階段、車止めなどにより通行自体ができなくなるリスク。
幅員がないために車道に出なくてはならないリスク。

ハンドバイクとして、その状況から大きな矛盾を感じ、今までの道路に将来性を見いだせないでいた。
そして、車いすとして、バリアフリーの考え方に今でさえ疑問を感じている部分があること。

結局、車道として整備されている場所を通る方がハンドバイクの移動が合理的な場合がある、ということと、外国と日本の間のハンドバイクの文化の差と昨今の健常者が乗る自転車を取り巻く状況との関係とが同調していると感じていること。

そして高齢化に焦点のあてたバリアフリーだ。
健常者としての若年中年から、身体機能の”落ちる”高年にだけ偏って施策を考えるより、今現在から未来に向けて身体機能の”制限されている”障がいのある者が実現できる方法を探る方が、将来に向けての投資としては有効だろう。

その意味では残念ながら高齢者に特化した方法は、後に無理が出る部分が大いにあると思っている。
その一つに電動車いすの現状がある。

50ccの原動機付自転車、電動アシスト自転車、普通自転車、ハンドバイク、ハンドル型電動車いす、電動車いす、車いす。

区別するもの共有するもの、本来あるべき姿を見失っているものがないだろうか。(50ccが30km/hでいたら珍しいのはその象徴だろう、偉そうなことは言えないが)

自転車レーンによって車道を共有するというのは、理屈の上ではその本来の立ち位置を取り戻し確立するための方法なのではないか、そのように思う。


もう一つ、この総合計画はいったいどこまでの視点での総合計画なのか。
どうせなら「生活の質」という視点での総合的な計画であって欲しかった、なんてね。

tetchin01 at 14:42│Comments(0)TrackBack(0)日記 

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