後方ブレーキよもやまばなし

2015年02月21日

自活研in関西

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もはや先週末、自活研in関西に参加するため大阪へ行ってまいりました。

この回は、大阪市、高槻市、茨木市、京都市の自転車行政を担う方々のシンポジウムというとても興味深いテーマだった訳です。

【第4回自転車活用研究会in関西・4都市の未来を語る】
「自転車利用環境整備の担当者が本音で語る自転車行政」


大阪府下において大阪府自転車通行空間法定外表示実施要領というものである程度、枠組みを決めていて(1:09:30、1:55:30の場所)それに基づけば警察との協議もし易いとのこと。

また、整備携帯に関してレーンを作ることに関して、やはり警察との協議の中で
「規制を伴うもの」
「規制を伴わないもの」
この境目で実現させるハードルの高さが違い、整備の速度が断念違うものなのだということを知った。
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(参考)
第5章 高槻市の自転車利用環境向上に向けた基本計画(p51)
表5-1 自転車通行空間の整備形態一覧
http://www.city.takatsuki.osaka.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/69/5,6syou.pdf



ーーーーー

さて、以下は堅苦しい話し。
本来、こんなことは自分の頭の中で揉んで、必要とされる時にコメントすれば良いわけだけど、ハンドバイクとしてこんなことを語る様な機会もないので、ここで表現します。
あくまで私的な現時点での考え方をまとめただけのものです。

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今回、大阪への往復の新幹線で読もうと持ち込んだ文庫
「事故がなくならない理由(わけ): 安全対策の落とし穴 (PHP新書) 新書  芳賀繁 著」

行きのうちでは読み切らず、帰りに読み終わった訳で、もしや行きのうちに読み終わっていたらシンポジウムでもっと突っ込んだ質問をしていたのかもしれない、と思えるほど勉強になった。

リスク・ホメオスタシス理論や、リスクマネジメントの考え方を読みつつ、色々な考えが頭を巡った。

危険を回避する手段・対策をとって安全性を高めても、人は安全になった分だけ利益を期待してより大胆な行動をとるようになるため、結果として危険が発生する確率は一定の範囲内に保たれるとする理論。
(コトバンク> デジタル大辞泉> リスクホメオスタシス理論とは:(https://kotobank.jp/word/リスクホメオスタシス理論-682901))

とのことで、ただ良い事例として工事をしても、それ以上に事故の件数が上がってしまう可能性が有り得るわけで、ではそれをどうするのか。

いくつかの都市の計画書を読むなかで必ず出てくる言葉「ハードとソフト」。
これがそのまま「物理と論理」とすべきなのかと考えた。

例えば、シンポジウムでも発言のあった高槻市の「たかつき自転車まちづくり向上計画(素案)」を見ると、

自転車を安全・快適に利用できるまち たかつき
・ハード面(自転車通行空間や駐輪環境の整備)ならびにソフト面 (自転車利用時のルールやマナーの周知、自転車の利用促進)の 各種施策・事業を総合的に展開することにより、「自転車を安全・ 快適に利用できるまち たかつき」の実現を目指す。
としている。

リスクホメオスタシス理論で説明されている「危険を回避する手段・対策」が、上記に計画を抜粋した項目の「ハード面とソフト面」の両方の意味に含まれている場合、「人は安全になった分だけ利益を期待してより大胆な行動をとるようになるため、結果として危険が発生する確率は一定の範囲内に保たれる」ことにならないのか、ということ。


そしてもう一つ、以前から参加している横浜市の自転車総合計画協議会の傍聴で聞いた座長の言葉にたどり着いた。
「そもそも、この計画により自転車を規制するのか、推進するのか、そこの部分は如何でしょうか」
というもの。
結局、誰もそのことについて討論やまして結論もないままだ。

そこで一つの考え方に辿り着いた。

もしかしたら、本来見るべき対象は「規制と推進」なのかもしれない、ということ。

「規制と推進」を仮定すると、
規制とは、規律により行動を制すること。
推進とは、達成するように努力すること。

となるのであれば、「自転車通行空間や駐輪環境の整備」も「自転車利用時のルールやマナーの周知」も規制のうちの一つと言えないだろうか。では推進とは?

「規制」という区切り方で見ることで整理がつきそうなことを上記シンポジウムの参加者で考えてみると、
 大阪市建設局 管理部 自転車対策課(自転車施策担当)
 京都市建設局 自転車政策推進室 計画推進係
 高槻市 都市創造部 道路課 計画チーム
 茨木市 茨木市建設部 道路交通課 交通対策係
とのことで、いずれも土木事業を担う部署であることがわかる。(いずれも氏名省略)


もう一度、「たかつき自転車まちづくり向上計画(素案)」を見てみると

・基本方針である4つのP(はしる、とめる、まもる、つかう)は、 利用者や関係者が一体となって、交通安全・地域活性化・健康増 進・環境負荷低減などにつながる「自転車まちづくり」を推進し ていくための共通の指針とする。

とあるところ、「第2章 自転車利用を取り巻く情勢」のうち「3.自転車利用のメリット」「 1)健康面のメリット」の項目。(出展元:http://www.city.takatsuki.osaka.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/69/1,2syou.pdf

・自転車のように日常的に継続する運動は、生活習慣病の予防に効果があるとさ
れています。例えば、心筋梗塞などの心臓血管病、脳梗塞などの脳血管病、糖尿
病、肥満等の発症率の大幅な軽減、さらに、最近では、大腸がんや乳がんの危険
性が軽減できるとされています。 出典:「成功する自転車まちづくり~政策と計画のポイント~」(古倉宗治)より作成

とあるのみで、課題データや目標値が掲載されていない。

このことから考えると、やはり「規制」をする視点からの計画に偏っているのではないかとの思いにたどり着く。

そこで、この様なイメージなのではないかと考えた。
大阪シンポ
(当初のものを画像差し替え、下段に追記あり)

道路管理者とはシンポジウムでの壇上者のような道を作り管理する者で国・県・市町村に分かれる。
交通管理者とは主に警察。
環境管理者、健康管理者とは私の造語であり、
環境管理者とは温暖化対策などを行っている公的機関。
健康管理者とは衛生、福祉、保険などを行っている公的機関。

模範的利用者とは自分が正しい自転車利用の利用をするだけでなく、それを他の利用者に対しても指導することが資質を持つ者。
中質利用者とは言葉の上では正しいことと悪いことを理解していて、おおよそ遵守することができる者。
低質利用者とは無認識、無理解の者。又は認識と理解をしているが、故意を持って遵守できないもの。


ということで、「管理者」と「利用者」があい反する立場として存在するその間に「自転車社会」という空間が生まれるものと考え、その「自転車社会」の質(立場)を向上させることこそが本来推進すべき状態なのだという考えにまとまった。

ならば、ここしばらく日本全国で広がる「自転車総合計画」については、あくまでも「規制」の中の話しでしかないといえる。

そして、その中でも「抑制する規制」と「推進する規制」とを整理しているのが現状であり、推進する規制とは「規制緩和」ということができる。

とここまで整理すると、本当の意味での「推進」とはいつやってくるのかまだ見えない。
なぜなら、今は ”〜といわれている。” の表現だけでこの図の右上囲みの「推奨する存在」がいない。

ブームと言われてしばらく経ったかのように感じても、なにかノドに骨が刺さった感を感じてしまうのは、このような表現のバランスが取れていないからだろう。

オリンピック・パラリンピックをそのきっかけにする場合、もはや大会までは「どう規制するか」という期間であるといえないか。
いや、逆に「規制する期間である」と言い切ってもらった方がはっきりするだろう。


そして、もしかしたらロンドンはその様な方法をとって、まさに規制する期間が終わり、推進する期間に移行したのではないか、とそのように考えている。


ーーーーーーーーーー


とやっとこのブログの真骨頂。
さて、その中でハンドバイクとしてどのように生きていくか、だ。

長々書いた理屈によって、現在が「規制」をどのように整理するかの期間なのだとした場合、先ずはその規制に同調できることが第一段階。
要はハンドバイクとして固定型でも分離型でも法律などでその立場を確立することが必要だ。
その確立した立場からの走行空間の確立が第二段階。
そして、規制ではなく推進への移行が第三段階。

問題は「転ばぬ先の杖」として規制があまりに強化されないように、自由な余白が残るように監視しつつ、市民権としての権利を主張することだろう。
(電動車いす、ハンドル型電動車いすの規制がその例)

はしる・とめる・まもる・いかす、ハンドバイクも求めていることはきっと同じ。

ちなみにテレウス社のwebにはこのように解説されている。
(以前の表現で“ハンドサイクル”となっている)

●健康や運動にとってのハンドサイクルの魅力をご紹介します。
車椅子で、自転車のように走ろう! 〜ハンドサイクルの魅力〜
http://www.terreus.co.jp/01_handbike/topics/kenkoukouka/kenkou.htm

どう楽しめるかの分岐点にようやく辿り着いた、のかと。

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この記事へのコメント

2. Posted by 徹人tetsuzin   2015年02月28日 07:51
ドラゴンさん>
コメントをありがとうございます。
本文と趣旨が違うかなと思いましたので、次の記事へのコメントへと編集し直しました。
ご了承ください。

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